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小学校の子ども達のことや、学校の様子を振り返って & おすすめの本、趣味の話など…まあ、適当に。 (2022.6.14ここに引っ越してきました)
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七さんのコメントで、そーいえば子どもを並ばせることにもいろいろあるなーって思ったので、思いつくままに書いてみようかと思います。

……・……*……・……

まず、どんな順番に並ばせるか。私は2通りの並び方をよく使いますが、実はもう一つやりたいと思いつつできないのがあります。

【その1】全校朝会など、学校の全児童が集まるような時は「1学級2列・背の順」ですね。
大抵、男子1列、女子1列、それぞれ一番背の低い子を一番前にして順に並びます。
男女を分けることっていろいろ言う人もいるかも知れませんが、子どもから見て「1列に並ぶ」ことになるので、並びやすいです。

【その2】発育測定などの時は、男子1列、女子1列で出席番号順です。
実は出席簿は男女混合名簿なのですが、混合だと体重測定や着替えなどの配慮が難しくなるのと、低学年だと混合のまま2列に並ばせるのが難しいこともあって、男女別にして並べています。

【その3】一番やりたくて難しくてできていないのが、出席番号順の男女混合2列です。
火災や地震などの緊急時、避難直後に全員が揃っているかどうか出席簿で顔と名前を一致させて確認しなければなりません。担任が出張等で不在でも、他の先生によってスムーズに確認がなされなければなりません。そのためには、出席番号順に並んでいるのが一番良いのです。

ところが、この並び方は他ではほとんど使えません。そうなると、子どもがこの並び方に慣れないので、どうしても並ぶのに時間がかかることになり、避難時の並び方としては適当でないのです。(低学年は特に、一度に何通りもの並び方を覚えるのは難しいです)外に出てから並び直すことは、他の学年も走り出てきている状況では無理です。こういう時にはちょっと、昔のように男女別の名簿の出席簿だったら良かったのに、と思ったりします。

もし作って良ければ、出席簿を男女交互の名簿にしようかと思っています。そうすれば、男女別に並べた時に、例えば男子の列に1、3、5、7、…、女子の列に2、4、6、8、…、と並ぶので、ちょうど出席番号順に2列に並ぶことになり、点呼がしやすいと思います。でもこれだと50音順でなくなるので、日頃のテストの整理なんかは面倒になるなあ…。

【その他】低学年でよく使うのは、座席の通りに並ぶやり方。
子どもが、自分がどこに並べばいいか、隣は誰かなどを把握しやすいのです。
教室では大抵二人が机をくっつけて、机を3〜4列に並べているので、その列ごとに「1列目が1番前、2列目はその後ろ」のように並ばせます。入学式の時は大抵このやり方で並ばせているようですね。

あと、班ごとに並べることもあるし、体育の指導時など特に並ぶ必要のない時は適当に集めて座らせるなんてこともします。(並ぶのは時間の無駄)

私が一番嫌いな並び方が「早い人順」。でも、この並び方を日常的にやっている学級ってけっこうあるんですよね。出張補助で入った学級で、並べて教室移動なんて時に子ども達が私の前にどどっと集まってくるので分かります。うるさいし、誰が前かですぐ言い合いになるし、後から来た子はだれの後ろに並べばいいか分からなくなるし、結局並ぶのは遅くなるし、いいことないです。

子どもから「先生早い人順ですか」と聞かれたら絶対「いいえ、背の順です」と答えます。「えー、いつも早い人順なのにー」と文句を言われますが、同調はしません。ていうか、子どもが先生に何の順で並ぶか尋ねなければいけない時点で「学級経営できてないな」と思います。補助ではいる私達は学級のルールは知らないんですから、「子どもだけで行動できる」ように日頃からしつけておいてほしいわけです。

……・……*……・……

以前HPに出していた「ちょっとした指導」の中に、並ぶことに関する指導を書いたことがあったので、コピーしますね。

【時々使う呪文&魔法】(02.11.06)どれも低学年用です。

●「先生の目が二つとも見えるところに座りましょう」
体育などで、子ども達をざっと集めて話をしたりする時に使います。低学年だと、先生の横や後ろにぺたっと座りたがるので。ちなみに、あんまり前の方の子は「先生が間違えて叩いちゃうといけないから、先生の手が届かないところまで下がろうね」と言います。

●体育館で終業式があった後など、出口が狭くてずっと待つことがありますよね。そんな時は、空いたスペースを列のままどんどん行進させます。止まってると、お喋りしたり手を出して喧嘩になったりすることがあるのですが、歩くと、「先生がどこに行くかわからない」という緊張感からか、クスクス笑いながらついてきてくれます。だいぶ出口がすいたら、そのまま出ます。

●静かに待っていて欲しいとき、「げんこつやまのたぬきさん」「おおきなくりのきのしたで」など、アクションだけでわかる歌を、黙って何度も繰り返します。じゃんけんだけでもいいですよ。声をあげてしまう子には「しぃ〜っ!」と(これも音を出さずに)オーバーに制止して、また黙ってはじめからくり返し。子ども達と一緒に楽しみます。慣れると、子ども達は声を全く立てずに「勝ったー」と喜んだり、笑い転げたり、「もう一回しよう」と誘ったり出来るようになります。最後に、「もう少しだから、静かに待っててね」と小さい声で伝えると、後は自分達で黙って遊んでいます。


この他にもいくつか思いついたのを挙げておきます。

●教室で、○付けにノートを持って並んでいたりする時「手を挙げないで、目だけで"前へならえ"してごらん」
●どうしても横に出て前の子のを覗き込んでしまう子に「前の人の背中の後ろに立ちましょう」
●「友達にぶつからないように気を付けてね」と指導したい時、「友達に触らないように上手に歩いてね」

……・……*……・……

さて、全校朝会で体育館に子ども達を連れて行く時ですが。

★まず何時何分に開会かを確認します。
普通ならその時間までに全員並び終わっていなければならないので、学校の全児童が体育館に入る時間を考えると、10分くらい前に入るのがいいと思います。並ぶのにざわざわしてしまうような学校なら、「自分の学級が一番に行って静かに座っておく」つもりで、頑張って一番乗りをめざしましょう。その方が指導が楽です。

★トイレに行かせた後、教室で「一言も喋らずに並ぶ」ことを確認して、廊下に並ばせる。
(こういう時はすぐに並べないといけないので立ったまま並ばせます)
その通りに子ども達が一言も喋らずに並べたら、小さい声で思いっきり褒めてあげましょう。誰か一人でも喋ったら「はい、残念でした」と教室に戻し、座らせます。
(やり直しの時間も必要なので、初回は開会15分前くらいからすると良いでしょう)
「一言も喋らずに並びましょう」と静かに繰り返してもう一度。4月なら2〜3回で成功すると思います。

★一言も喋らずに体育館に行って座ること、足音を立てないように気を付けることを簡単に話してから出発。もしひそひそ話が聞こえたり、足音に気を遣っていない音が聞こえたりしたら、そのままUターンして教室に戻ります。
「なぜ戻ったか分かりますよね?もう一度行きますよ」
ほとんど体育館に着く手前とかなら、教室に戻るのでなく、10mくらい戻ったところで子どもに考えさせると良いでしょう。

★体育館の中がしんとしているのが理想ですが、そうでなくても黙って入っていきます。並ぶことになっている場所の、後ろから前へ自分が線を辿っていくつもりで誘導します。
                入り口
                 ↓
                  →→→→→→→→→↓
並ぶ場所(前)○←←←←←←←←←←←←←←

★大体子ども達が辿り着いたのを確認したら、手だけの合図で子ども達を座らせます。
(子どもが理解できない時は、一番前の子だけにわかる小さな声で「座りなさい」と言ってもいいでしょう)
その後、こちらも声を出さずに、黙って待っておくように指示します。

……・……*……・……

並べる時のダメダメちゃんの例
▲先生が「シーッ」と言っている。声、出してるじゃん。(ーー;)
▲一番前の子どもが「前へならえっ!」「なおれっ!」「前から座ってくださいっ!」とか言っている。うるさくてしょうがない。
▲もちろん、「前へならえ」とか先生が言ってるのも×。

子ども達には、「並ぶ時には、前の人の、その前の人の頭が、前の人の頭で隠れるところに移動し、手を前に上げたくらいの間を開けて並ぶ」ことを日頃から徹底しておかなければなりません。これは「前へならえ」と号令がかかった時にすることと同じです。

ですから、並んだ子に向かって「前へならえ」と言うのは、本来、指示がダブっているのです。必要ない言葉なのです。

これができていれば、「座れ」と指示があっても、静かに座ることができます。
できていなければ、「前へならえ」と号令を掛けて、子ども達をずるずると後ろへ下がらせてから座らせなければならなくなってしまいます。せっかく前に歩いてきたのに下がらなければならない子ども達はイヤだろうなーと思います。

手を上げて間隔を取るのは指導がなくてもできます。手を上げずに同じだけの間隔を取れるように日頃から訓練しておきましょう。

……・……*……・……

そうそう、「子どもだけで並ぶ」ということは、「どちらを前にして並ぶかを子どもが分かっている」ということも含まれます。突き当たりの教室なら一方向でいいのですが、「理科室が火事の時にはこちらを前にして並ぶ」「給食室が火事の時にはこちらを前にして並ぶ」ということ、その上で自分がどの場所に行って並べばよいかということを子どもが瞬時に考え、動くことができるようにしておかなければならないと思います。

並ばせ方1つでも、いろいろ気を付ける部分が隠れているんですねー。あらためて考えさせられました。七さんありがとうございました。


…… コメント ……

2007/11/18 18:07 投稿者:7
こちらこそありがとうございますm(_ _ )m
「並び方」「並ばせ方」といっても、何種類もあるんだなぁと改めて考えさせられました。
先週から、ある学年の担任の先生(単級なんです)がお休みになっており、
代わりにその学年に入っています;
算数で練習問題をやると、終わった子から先生の机のところに並んでノートに○を貰ってたらしいんですけど、
もう揉みくちゃで(笑)
手だけで「前ならえ」、早速チャレンジしてみたいと思いました。
「一言も喋らずに並ぶ」も、折角なのでこの機会にやってみます。
よく分からなくなったらみっぴさんのページに舞い戻りながら・・・
本当に参考になりました。ありがとうございました^^
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私とブログについて
小学校の教諭をしていましたが、2012年に退職しました。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。

ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。

大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
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