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小学校の子ども達のことや、学校の様子を振り返って & おすすめの本、趣味の話など…まあ、適当に。 (2022.6.14ここに引っ越してきました)
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「教師の姿勢」という点では上でツイートした本と共通するかな、な今回の記事です。

全校集会などで子ども達を静かにさせたい時、「黙って先生の方を見てごらん。…まだお喋りしている人が6人います。口を閉じましょう」…数えたんかいっ!と突っ込まれそうな事を言う先生は確かにいます。でも、「普通の大人には無理でもプロの先生ならできる」という事はあります。子どもが「この先生が言うなら本当だ」と思ってくれる先生になりたいですね。そのためにはそれなりの修業が必要ですが。

例えば、「終わった子には『できました』と言わせて、のんびりしている子にはっぱをかける」という指導法(?)を良く目にします。でも、これ実際にさせてみるとかなり五月蝿いです。出来た子は大きな声で「できました!」と叫ぶし、何人か重なるとこっちの指示が通らない位の声量になるし、子供って承認されるまで「できました!先生できました!先生!」…何度でも繰り返すからなおさら五月蝿い。(-"-;)まだ終わってない子が集中できなくなってしまう。

それで、終わった子は黙って手を挙げさせて、それを指さしながら私が「1番,2番…」と数えるようにしました。これで、教室は静かなまま、他の子が取り組んでいるのを声で邪魔されずに私の声だけが通るので、随分とスムーズにいきました。

作業の速さは正規分布的な個人差があるので、はじめの数人はタイムラグがあるけど7番8番辺りから2,3人(いや4,5,6人…(;^_^A )一度に手が挙がったりします。それで、「1番、2番、3,4,567,…」なんて数え方になるけど頑張る。子ども達は先生と目があって指をさされれば自分が確認されたと理解するので、きちんと指をさせばすぐ手を下ろしてくれて割と数えやすいです。それでも、あまりにもだんご状態だと20人位で分からなくなるので「もう分からん!」または「先着20名に達しました」とやめる。子ども達は自分の順番が聞けるので達成感があるようでしたし、数えられなかった子も「次は先着20人に入ろう」と思ってくれたみたいです。

算数のミニテストなどでほぼ毎日これをやってたら動体視力が鍛えられたらしく、「あと何人終わってない」とか、「今向こうの方でAさんとBくんが手を挙げて下ろした」とか、結構分かるようになりました。視野も広がったみたいで、教室の中にすし詰めで子どもが座っている程度なら、全体をぱっと見渡した時にどの子がこっちを見ないで頭を下げているか、碁盤に置いた黒石のようにくっきり浮かび上がって見えるようになりました。後はそれを数えればいいって事です。人数が少なければ、グレン・ドーマンさんのドッツカードのように、一瞬で人数を認識できます。だから、当時の私がもし「まだお喋りしている人が6人います。」と言ったとしたら、本当に6人と認識していたのです。今は無理だろうと思いますがσ(^◇^;

そうそう、宿題や漢字テストなどの添削の時、書かれた字を見て筆順が違ってるのを指摘すると「何で分かるの?」とびっくりしてたな。これも修業の成果かも。あ、筆順が分かるようになったのは手を挙げさせて数えたからじゃなくて、自分が筆順に気をつけて練習をしたからです。数字の「5」とか平仮名の「な」「や」片仮名の「シ」「ツ」なんかの筆順間違いは一目見ただけで呼び出して、私の目の前で即指書き10回練習させてました(^^ゞ 慣れると、漢字の筆順の細かな違いも形や筆跡の重なり具合で判別できます。誰でもすぐ分かるのは「落」ですね。さんずいを先に書いてしまうと、くさかんむりが上に乗らずに右側に寄ってしまう。黒板の所から見ていて、後ろの方の子どもが書いてるノートの筆順が違うのを鉛筆の動き方で気付いて直させたりする事もありました。こうやって書いてみると相当しつこい嫌な先生ですねえ。ヾ(@^▽^@)ノわはは

でも、県の書写展に出すと二度書きやなぞり書きは全てハネられると聞いていたので、おそらく審査員の先生方も書いたものを見てすぐ判断できる目をお持ちだったのだろうと思います。また、子どもは基準がきっちりしていた方が納得しやすいし手に動きを覚えさせれば後は自動的に書けるので、筆順も1つに決めて徹底的に指導し、あとから「他の書き順でもいいんだよ~」と大人の世界を教えるのが良かったみたいです。

最近、民間校長をとか、専門家を講師に迎えてとか言いますが、専門家が週1で2時間ずつ来たとして1年間でやっと70時間。担任はほんの3週間でその時数を超える約80時間子ども達と接するんです。子ども相手の授業のプロは学校の先生だし、プロならではの技術はたとえ初任者でも1か月も子どもに接していれば自然と実践の中で身につけているということを自負していいと思います。

そして、できるなら知らず知らずではなく意図的にいろいろな技術を身につけていって下さい。意図的に修業した事は無意識の修業よりも格段に身につくのが早いです。当社比。(^○^)
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私とブログについて
小学校の教諭をしていましたが、2012年に退職しました。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。

ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。

大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
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