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小学校の子ども達のことや、学校の様子を振り返って & おすすめの本、趣味の話など…まあ、適当に。 (2022.6.14ここに引っ越してきました)
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用事があって、JRに2時間ほどゆられております。
3連休の初日なので、指定席も自由席も満員。
その中で私の隣に座ってきたおっちゃんが、おもむろにノートパソコンを広げた。
かなりでかい。A4サイズと思われます。
(へぇ、こんなところでも仕事なのか。大変だなー)と思って、チラ見してたら、何と立ち上げたのはメールソフト。(ちなみにOutlook Express)

そっか。
ふつーはそうなのね。

今どきメールって携帯が早くて簡単なんでないの?と思ってたのですが、仕事のメールってかなり量があるからパソコンの画面の方が見やすいのかもね。
私は携帯でなくてPHSなんですけどW-ZERO3なので、パソコンに来るメールも直接全文読めます。えへへ。スライドさせるとキーボードが出てくるので、両方の親指で字もかなり早く打てる。添付ファイルも小難しいものでなければWord、Excel、Powerpointも読めるぞ。
これ、仕事に使ったら、おっちゃん楽だと思うよ。

そういえばEM-ONEとかいう同種のPDAが出てるらしいですね。
こういう小さくてポケットに楽に入るようなのが本当の意味のモバイルだと思う。
少しずつ利用者が広がるといいですね。

今回の記事は、W-ZERO3で書いてメールでブログに下書きとして送ったものを推敲してからアップする、という形を取っています。今後もこういうやり方でやれば更新が楽になるかなー。

……・……*……・……

さて、今回のテーマですが。

最近の算数の教科書の指導内容と時数には無理があると思うんですよね。

教科書を進めるので精一杯で、練習する時間がとれない。
それなのに、教科書は微妙に課題解決型なので、時間短縮が難しい。

たとえば、1年生、くり下がりのある引き算。
まず12−9で、10から9引いたものと2をたすようになっている。
でもね、低位の子にはものすごくハードルが高いんです。
何で引き算なのに足し算をするのかがわからない。

低位の子や、真ん中あたりの危うい子には、ひたすら12個(ただし10個のかたまりと2個に分かれているもの)から9個とっていく作業をさせる必要があるんです。
そのうち、10から9とれば、いつも1残ることがわかったり、9を2と7に分けてとる方法を見つけたりする。

そうなって初めて、12−9と10−9+2が同じであることが理解できる、と思うんですけどね。

担任の先生がびっちりはりついて
はじめにどうするの?10と2にわけるんでしょう?それからどうするの?
10から9をひくのよね。なんで9から2をひくのっ?!10から2でしょっ!
なんて懇切丁寧にねちねちやったって、理解できるわけがない、と思う。

低位の子ども達、最近は12−9を見ると自動的に
10−9=1、1+2=3、だから12−9=3
と書くようになりましたけど、これって本当に12−9が分かったと言えるんだろうか。

案の定、18−6でも、「10−6=4、4+8=12、だから18−6=12」ってやってる。
(´ヘ`;)ハァ

たし算の時はもっと大変でした。
8+3は8+(2+1)と考えて8+2=10、10+1=11とするのに
4+9だと4+(6+3)じゃなくて(3+1)+9と考えると書いてある。

これ、「こういう方法もあるよ」と書いてるだけなんだけど、先生方はなぜか「少ない方を分けて大きい方に10のまとまりを作る」と読んじゃう。

で、5+7とか出てくると「どちらを分けるの?そうね、5を2と3に分けるのよね」とかやってるから、低位の子は「どちらを分けるか」で悩みまくる。おまけに、5+7なんかは5+5=10、あと2で12とやれば簡単なのに、「5を何と何に分けたら7と合わせて10になるのか?」でまた悩む。5と5で10は覚えてても、7と3で10はあやふやな子って多いでしょ。

いつでもはじめに出てきた方を10にすることを教えるだけなら、1時間で終わるから後はひたすら練習すればいいのに、多い方を10にするなんて決めちゃうもんだから何時間掛けても子ども達は悩むばかり。

ちゃんと定着してから、「こういう方法もあるよ」って言えば、できる子はそうするし、苦手な子は自分ができる方でするよね。ホント、「意味ねーし」って言いたくなるよ。

……・……*……・……

3年のかけ算の筆算。
34×60や8×76を工夫して計算しましょう、とある。
でもそれが出るのが、やっと筆算のやり方を学習したすぐ次のページ。
こんな工夫は、何回も計算をして慣れてきたらある程度考えつくこと。一度普通にやらせておいて、定着した後にこういうやり方もある、と教えればいい。

定着しないうちに教えるから、35×24のはじめの4×5まで0を消して2と書こうとするし、筆算で問題が書いてあるのにわざわざその隣にひっくり返した筆算を書いて計算し、答えだけを筆算の下に写す、なんて変なことをやってしまう。

  75
 ×24
−−−−−
 300←わざわざ消しゴムで消している
15←わざわざ消しゴムで消している
−−−−−
1800

…これ、そのままにしておいていいと思います?
(´ヘ`;)ハァ

何で教科書はこんなすっ飛ばした計画にしてるんだろうか。
誰かが、「教科書のページ数を減らせ」とか「少ない方がいい」とか言ったんだろうか。

10年くらい前の教科書があったので(たぶん、学校に見本で来てたものをもらって帰ったんだと思う)見てみたら、東京書籍はかけ算の所、今の倍近いページ数だった。でも、啓林館は今と同じくらい。う〜ん。今東京書籍を使ってるんですけど、みんなが啓林館タイプを求めたって事かなあ?

でも、それだけじゃなくて、絵だったらわかりやすかったものを写真にして見えにくくしてしまっていたり、前も一度書いたみたいに付録を付けて教室を落とし物だらけにしたり、使う側からすると、教科書が使いづらい方に変わっているのではないかなあと思っています。

先生方、教科書のページ数が少ないからって時数をカットしたり、少ない問題をのんびりやったりしてないで、教科書以外の練習問題を山ほどさせて(もしくは教科書問題を完璧にできるまで何度もさせて)、しっかり定着させてから次に進むようにして下さいね。


…… コメント ……

2008/2/12 21:34 投稿者:猫ピラフ
始めまして。
私も算数を研究しております。

水道方式を提唱した遠山啓と銀林浩が考えた5−2進法という考え方に似ていますね。
とにかく、5は5でまとまり、6以上は5でっぱりいくつで考える、10は5と5で考えるなどなど。
せっかくまとまってるものを、必要もないのにばらしちゃったら、かえってややこしくなりますよね。

単位系等についても不自然さというか、理不尽さを感じます。
㎗なんて、今の世の中使わないのに、なぜ載せているのか。
㎗載せるなら、dm(デシメートル)やcl(センチリットル)もきちんと載せて、10進構造をきちんと教えるべきだと思います。


2008/2/13 22:59 投稿者:みっぴ
■猫ピラフさん
いらっしゃいませ(^-^)
私のは「研究」というよりほとんど「趣味」で、算数や数学が好きなだけって感じですけど、お眼鏡に適えば嬉しいです。

答えへの到達方法というか、イメージは人それぞれでいいと思うんですよ。それを「解法」として教え込もうとするから子どもを悩ませてしまうんですよねー。私勝手に、「この先生、小さい頃算数が苦手だったんだろうなー、きっとこうやって怒鳴られながら勉強してたんだろうなー」なんて思います。あはは。

そうそう、私自分が担任だったら絶対dmやclも教えます。その方が単位換算が楽です。「kmのkは1000こ分ってことです」とか今でも言ってるし。(ё_ё)

単位については私「何で筆記体&小文字で教えるんだろう?」と思っています。リットルが1と区別を付けにくいなら、大文字にしてしまえばいいんですよ。現に韓国ではそうしてるし、最近のペットボトルなんてけっこう大文字ですもん。kgとか筆記体(というか、kは斜めになった小文字)で正しく書かせるのって苦労します。斜めに書かせるんなら数字も算盤塾みたいに斜めのお手本で教えればいいのに、それはしないんですよね。ホント、不可解です。
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私とブログについて
小学校の教諭をしていましたが、2012年に退職しました。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。

ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。

大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
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