そりゃ、今回のことは交通事故みたいなもので、「交通事故に遭うかもしれないから車は安全とは言えない」なんて言わないけどさ。

でも。

引っ越し荷物を積んで走るトラックと、高圧ガスを積んで走るトラックと、事故にあったらどっちが周りの車に大きな被害を及ぼすかってことだと思うんだよね。

何の話かって？

原子力発電所のこと。

今回の地震は、ちょうど職員室に「原発見学会」のチラシが配られたすぐあとだったから、余計にいやぁな気持ちになった。

安全性を強調してるけど、発電所に飛行機が落ちたり、今回みたいに想定外の地震が起きたり、そんなことがもしあれば（ってもう起きちゃったけど）、他の発電所が破壊される以上の被害（放射能漏れ）を引き起こしてしまう。そこが原子力発電でなければ、どんなにそこで事故が起きようとも、放射能漏れは「０」なのに。

いくら可能性が低くても、現在の科学力のもとで行われる原子力発電では、事故による放射能漏れは「０」じゃないんだよ。

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みっぴが小学生の時、初めてもらった地図帳の後ろの方に発電電力量の割合が載っていた。算数の学習で帯グラフを書かされたからよく覚えてるんだ。その時、原子力発電は２％だった。10cmの帯グラフの中の、たった2mm。それでも、「何で原爆と同じ"放射能"を持つ発電所を平気で日本に作るんだろう？」と不思議でならなかった。

中学になって、新しい地図帳になったら、原子力発電は４％になっていた。
（げげっ！増えてる！いや、無くすなら今のうちだ。今ならこれくらい無くなっても電力が足りなくなることはないだろう。それに、原子力発電しかないならともかく、天然ガスとか風力発電とか地熱発電とか少しずつ増えてるじゃないか。きっと、もう少ししたら、こういうのが増えてくるに違いない。）
なんて思っていたのだが…。

今や、原子力発電は全体の３０％、火力や水力発電が遠く及ばない第１位の座を１０年以上保ってしまっている。そして、「安全・安心」と言いながら、放射能のコンクリート詰めをどんどん地球に埋め続けるんだ。

今、原子力に頼らざるを得ない状況・原子力発電を無くすわけにはいかない現状を、私達は認めないわけにはいかない。「共存」はやむを得ないだろう。

でも、やはりどこかで、自分に、歴史に、地球に、嘘をつき続けている気がしませんか？

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「太陽を盗んだ男」（沢田研二主演）
原爆を作った男の物語。彼が最後にどうなるか、もし見られるなら、ぜひ。
おもしろいもんじゃないですが。