忍者ブログ
小学校の子ども達のことや、学校の様子を振り返って & おすすめの本、趣味の話など…まあ、適当に。 (2022.6.14ここに引っ越してきました)
[199]  [198]  [197]  [196]  [195]  [193]  [194]  [192]  [191]  [190]  [189
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

あべたかさんの記事を読んで、思い出したので、書いておきます。
http://blog.abetaka.jp/?eid=610204

私が小学校5年・6年の時、授業はほとんど指名なし発言で進んでいました。
おまけに、今で言う自学が宿題でした。築地久子さんの実践にも似ていますが、もっと前のことです。

私達は、毎日発表回数を記録していました。私は1日5〜10回程度でしたが、達人(子どもですよ)は1日平均40回くらいでした。
自学は、私が1日3〜4ページ、多い子は1日10ページくらい軽くやってきていました。(たくさんすることについては弊害も語られていますので一概にいいとは言えませんが)
よく2時間続きで国語や算数の学習をしていました。たいてい、見通しを立てるところとまとめの辺りは先生がやって、真ん中は子どもだけで進めていくような感じでした。

向山洋一さんどころか、斎藤喜博さんがやっと本を出しはじめた頃ですから(あ、年がばれるな〜(^^ゞ)、その先生がなぜ指名なし発言や自学を取り入れ、指導できていたのかは全くの謎です。

でも、おかげでいろいろな学習の技術を身につけたし、「自分から学習に取り組んでいる」という実感のあった2年間でした。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

自分自身がやっていますから、指名なし発言にもいろいろやり方があるということや、普通に指導した時にどんな困ったことがおきるかなど、他の先生より見えているみたいです。

それで、教育書を読んでも、指名なし発言や自学に関する妙な意見があると「違うだろ〜」って本相手に突っ込んだりしています。
ヾ(@°▽°@)ノあはは

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

そういえば…。
教職について、初めての高学年担任になったときだったと思います。

学級会を開くと、いつも司会がろくに意見も聞かずに多数決を取ろうとするので、「一部の意見に流されないで、みんなの意見をきちんと聞きなさい」「相手を納得させて意見を変えさせなきゃ、話し合ったことにならない」と繰り返し繰り返し言って聞かせていました。

学級会で決まったことを代表委員(学級委員のようなものですね)が代表委員会(児童会)にクラスの意見として持って行きます。それで、私は「もしかして意見を言わないといけないかもしれないから」と、なぜその案に決まったのか理由を代表委員に言わせる練習までして、代表委員会に行かせました。

ところが、代表委員会では、案を一通り出させたあと、「質問はありませんか」「それでは多数決を採ります」…はぁ?

「話し合い」はどうした?「話し合い」しろよ!
代表委員会はアンケートの集計場じゃないんだよ!(ー"ー;)

その時の案は、大人から見て、A案の半分とB案の半分を合わせると良さそうな提案だったのだけれど、代表委員担当の先生は多数決にするように司会に指導していた。

あとからその先生に「A案に決まったけど、A案にB案の半分を合わせたようなのを子どもが考えついてくれると良かったですね」って(皮肉も込めて)言うと、返ってきた答えが
「うん、大人みたいに話し合いで折衷案というわけにいかないし、多数決なら納得するからね」
…はぁ?
子供は折衷案を作れないとでも?
多数決しか教えてないから何でも多数決にしようとするんじゃないのさ!
それじゃ、じゃんけんで決めてるのと何ら変わらない。
話し合い方を教えなさいよ。

何で子ども達が多数決したがるか、その時やっと納得した。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

同じように、話し合いの中で、他の先生は何とも思わないらしいが、私は気に障るというフレーズや話し合い方なんてのも結構ある。

◆「質問があります。○○だったらどうするんですか」
→「質問じゃないでしょ。あなたはその答えが聞きたいの?違うよね。○○だったら困るなあと思ったんでしょ。「○○だったら困るから僕はその意見には反対です」なんでしょ。言い直して下さい。」

◆「ぼくも、○○さんと○○君と同じで、○○だと思います」
→「誰と同じか言わなくてもいいです。
意見が同じだったら、○○さんの後に『同じです』と言う。発言する必要はない。
説明をつけ加えたいんだったら、○○さんの後にすぐ『ぼくも』と言えば、誰と同じか分かりますよね。
前の人と違う意見なら、『ぼくは』と始めればいい。
『ぼくも』の代わりに『それに』、『ぼくは』のかわりに『でも』など、うまく前の意見と関連づけて発言して下さい。」

◆立った後、椅子をきちんと入れてから発言するようにしつけている先生がよくいますね。悪いこととは思いませんけど、話し合いの時は特に、空気がよどむ感じがして好きになれません。私は、話し合いの時には、はじめから椅子を下げた状態で座るように言います。そうすると、音をさせずに立てるし、立ったらすぐ発言してすぐ座れる。この座り方はよくいう「タケノコ読み」とかも群読しているようにスムーズにできていいです。

◆「つけ加えます」は嫌いです。大抵の場合、自分が意見を言いたいだけだから。
本当につけ加える必要のある意見というのは、その直前まで相手が納得していない、でもその意見を言えば納得するだろうという重要な根拠を含むものであるべき。つまり、誰かが自分と同じ意見を言った場合、それで相手が納得したか確認の必要があるので、前の子が言っていないからとすぐにつけ加えられるものではないということ。

◆"単なる多数決は本当の民主主義ではない"…これをいつ聞いたか覚えていませんし、これが本当のことかは分かりませんが、おそらく小学校〜中学校の時に聞いたと思います。私にとっては重みのある言葉です。少数意見が軽んじられていいわけではない、という意味に捉えています。

私の考える「民主主義たる多数決」は、一人残らず全員の意見を聞き、お互いの意見の食い違いを徹底的に戦わせて、相手を納得させようとし、相手の意見も自分が納得するまで聞く。そうなると、最終的には「どっちに決まっても一理ある」と思える意見だけが残る。そうなってから、多数決を採るんです。

もしいい意見でなかったら、この話し合いの中で消されなければならない。最後まで残って、同じくらいいい意見だから、賛成する人の多い方に決めよう、と言うのが私の理想とする多数決です。だから、決まった後は、少数派もそれに従う気持ちになる。

そこまで徹底的に話し合いをしないで、ただ多い方に決めようとするから、決まった後で、人数の少なかった方が文句を言うんです。でも、そういう変な多数決を教える先生、けっこう多いと思います。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

先生方

職員会で、話をしている人におへそを向けて話を聞いていますか?
児童朝会で、校長先生の話を、メモを取りながら(または指を折りながら)聞いていますか?

子どもに指導するなら、自分ができるようにならなきゃいけないですよね。

自戒も込めて。
PR
私とブログについて
小学校の教諭をしていましたが、2012年に退職しました。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。

ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。

大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
広告
P R
material by:=ポカポカ色=
忍者ブログ [PR]