小学校の子ども達のことや、学校の様子を振り返って & おすすめの本、趣味の話など…まあ、適当に。
(2022.6.14ここに引っ越してきました)
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「校長先生の独り言」 というメルマガをとっているのですが、今回、学校に水筒を持たせるかどうかについて議論が交わされていたので、私も掲示板に書きこんできました。その意見を掲載します。
===========================================
私の勤務する地域の小学校は、どこでも大抵水筒持参です。しかも、年間を通してです。
一番の原因は学校の水道水に信頼がおけないこと。家庭の水道水はそのままで十分飲めるものだと思うのですが、学校で休み明けなどに、しばらく使ってなかった蛇口を回すと何だか茶色い水がざーっと出てくるのを見たりすると、これをそのまま飲むのは抵抗があります。
学校の設備はこれ以外にもトイレの衛生面やドアの開閉、段差など一般の家庭では考えられないような事態になっているのですが、申請しても順番待ちでなかなか改善されない、それなら自己防衛に出るしかない、というのが水筒を持ってくることにつながっていると思います。
家庭でも「生水を飲んだらおなかをこわすよ」と言われているようです。海外旅行も増えてきているので、子どもにも親がそんな風に声を掛けているのかもしれませんね。
中身は「水かお茶」とお願いしています。たいていの子は熱いものを持ってくる時にはお茶、冷たいものを持ってくる時には冷えた麦茶という感じです。水筒持参によっていろいろな問題が発生するので、それを書いてみます。
1.水筒のお茶を他の子に飲まれてしまい、自分が飲めない。
子ども同士ですから「お茶のませて」「いいよ」と言って飲ませていると自分の分がなくなってしまう、という事がよくあります。自分が飲ませておいて「○○ちゃんに全部"飲まれた"」と思うのが子どもですから、これを防ぐために「自分の水筒のお茶は他の子に飲ませてはいけない」としています。忘れた子や、自分の分を飲み干してしまった子は喉が渇きますが、大抵は水道の水を飲んでいるようです。
2.氷を入れてくる。
氷を入れておくだけなら何も問題はないのですが、子ども達は氷が好きですから、水筒の中ぶたを開けて氷を取り出してなめ回し、また水筒の中に戻してしまうので、雑菌が入りやすいです。小さな氷を口の中に含んだまま歩き回っていて喉に詰まりそうになったりもしています。特に学校で決まりはないのですが、私は「氷を水筒から出すのは×」と子ども達に言うようにしています。
3.ペットボトルを水筒代わりに利用する。
これは賛否両論あり、うちの学校では禁止していません。ただ、気をつけておかないといけない事が結構あるので、そういう事態を防ぐためには禁止した方がいいんじゃないの、というのが私の考えです。
▲ペットボトルのまま持ってきて、名前を書いていないので、誰のかわからない。(うちの学校ではボトルカバーを必ずつけるようにしています)
▲ペットボトルを洗って何回も使う場合、普通の水筒よりも弱いのでひびが入ったりしてお茶が漏れ出す事がある。
▲洗って何度も使う場合、口が狭いので中までしっかり洗えなくて不衛生。
▲ペットボトルに水を入れた状態で凍らせて持ってくると、膨張してひびが入る事がある。
▲凍らせて持ってきた子が、溶けていなくて水が飲めず、速く溶かそうと何度も振ったりボトルを潰したりしている。ひびと騒音の原因。
▲口をつけて飲むので雑菌が入りやすい。
▲面倒になったおうちの方がお金だけ渡して登校途中に自販機などで買わせる。結果、名前を書いていない、お金を日常的に持つようになる、安い自販機があればおつりをため込むようになるなどいろいろな事柄に結びつく。
▲飲み終わった時、水筒なのかごみなのか判断が付かない。
ペットボトルは、もともと何を入れるかによって強度や形を考えて作られているそうです。ですから、炭酸飲料を入れているペットボトルは、お茶を入れているペットボトルに比べて、圧力には強いが熱には弱いそうです。そんな事を調べておうちの方に保健だよりなどでお知らせするのもいいかもしれません。
4.水筒をおく場所に困る。
先生方もいろいろ工夫されています。机の横にかけさせている方、箱を用意して教室の隅に置いておく方、体操服などを掛けるところに一緒にかけさせる方、様々です。教室はただでさえ狭いので悩みの種です。気をつけることは、子どもですから「水筒の置き場所がそのまま子どもの喫茶スペースになる」ということです。子どもが集まっても良いところ、水が少しくらいこぼれても困らないところに置かせるのがいいと思います。私は廊下のフックに掛けさせています。
5.「お茶飲んでいいですか」と子どもに聞かれるのがうるさい。
自分の判断で、体育の後や休み時間など「授業でない時」に飲んでほしいと思うのですが、低学年には判断が難しいようで…。いつ飲むか、の指導も必要になってきます。(^^ゞ
こんなところでしょうか。今後の参考になればと思って書きました。
===========================================
以前いただいたコメント
「うちの学校も」
ペットボトルやストロー付きの水筒は控えるように言っています。ただ、「禁止」とやると、うちも怒鳴り込んでくる保護者がいるんで、「できれば」くらいしか言えないのが実情です…。
「何でもかんでも学校に決めてもらおう、規則がなければ自分勝手にしよう、トラブルがあったら規則を決めてない学校が悪い」ってな風潮が出てきている感じです。親子共々、そういう失敗を経験として対処法を覚えていくものだと思うんですけどね。(^^ゞ
Posted by:みっぴ at 2004年09月04日(土) 01:26
「こちらでは」
水筒は常識。
学校によっては,冷水機があります。
もし,水筒禁止なんて言ったら,
きっと保護者が学校に乗り込んでくるでしょう。
実際,運動会の練習の時期(9月)は,まだ猛暑。
水筒があって なんぼのものです。
でも,自分が小さい頃はなかったですよ,水筒。
学校のまっずい水を平気で飲んでました。
浄水器が家庭に普及してきている昨今,
それは「不潔きわまりない」と思われる方が多いようです。
実は,私も学校の水道水,飲めません(^_^;)
Posted by:ぽえ at 2004年08月30日(月) 09:18
「えー( ̄Д ̄;;」
北海道じゃ,水筒持参なんて信じられない。
っちゅうか,そんなことありえないですよ。
確かに普通の水道より少し塩素濃度が高いらしいですけどね…。(-_-;ウーン
…こういうことを考えなくてもいい幸せ,感じないとなぁ…。
Posted by:なると。 at 2004年08月28日(土) 22:56
「同感です」
教員になった頃,水筒持参とは過保護な・・・
なんて思ったこともあったけれど,必要ですよね。
このみっぴさんのコメント,
全国の先生が読んで 参考になさるんじゃないかなぁ。
論理的だもの。
>学校の水道水に信頼がおけないこと
その通りだと思います。
また,その他 いろいろな意見を読んで頷くばかり。
みっぴさんの学校では,ペットボトルもOKなんですね。
私がいたことのある学校では,全部NGでした。
みっぴさんのおっしゃるような理由からです。
いやー,水筒ひとつでも奥が深いです。
Posted by:ぽえ at 2004年08月16日(月) 00:03
私の勤務する地域の小学校は、どこでも大抵水筒持参です。しかも、年間を通してです。
一番の原因は学校の水道水に信頼がおけないこと。家庭の水道水はそのままで十分飲めるものだと思うのですが、学校で休み明けなどに、しばらく使ってなかった蛇口を回すと何だか茶色い水がざーっと出てくるのを見たりすると、これをそのまま飲むのは抵抗があります。
学校の設備はこれ以外にもトイレの衛生面やドアの開閉、段差など一般の家庭では考えられないような事態になっているのですが、申請しても順番待ちでなかなか改善されない、それなら自己防衛に出るしかない、というのが水筒を持ってくることにつながっていると思います。
家庭でも「生水を飲んだらおなかをこわすよ」と言われているようです。海外旅行も増えてきているので、子どもにも親がそんな風に声を掛けているのかもしれませんね。
中身は「水かお茶」とお願いしています。たいていの子は熱いものを持ってくる時にはお茶、冷たいものを持ってくる時には冷えた麦茶という感じです。水筒持参によっていろいろな問題が発生するので、それを書いてみます。
1.水筒のお茶を他の子に飲まれてしまい、自分が飲めない。
子ども同士ですから「お茶のませて」「いいよ」と言って飲ませていると自分の分がなくなってしまう、という事がよくあります。自分が飲ませておいて「○○ちゃんに全部"飲まれた"」と思うのが子どもですから、これを防ぐために「自分の水筒のお茶は他の子に飲ませてはいけない」としています。忘れた子や、自分の分を飲み干してしまった子は喉が渇きますが、大抵は水道の水を飲んでいるようです。
2.氷を入れてくる。
氷を入れておくだけなら何も問題はないのですが、子ども達は氷が好きですから、水筒の中ぶたを開けて氷を取り出してなめ回し、また水筒の中に戻してしまうので、雑菌が入りやすいです。小さな氷を口の中に含んだまま歩き回っていて喉に詰まりそうになったりもしています。特に学校で決まりはないのですが、私は「氷を水筒から出すのは×」と子ども達に言うようにしています。
3.ペットボトルを水筒代わりに利用する。
これは賛否両論あり、うちの学校では禁止していません。ただ、気をつけておかないといけない事が結構あるので、そういう事態を防ぐためには禁止した方がいいんじゃないの、というのが私の考えです。
▲ペットボトルのまま持ってきて、名前を書いていないので、誰のかわからない。(うちの学校ではボトルカバーを必ずつけるようにしています)
▲ペットボトルを洗って何回も使う場合、普通の水筒よりも弱いのでひびが入ったりしてお茶が漏れ出す事がある。
▲洗って何度も使う場合、口が狭いので中までしっかり洗えなくて不衛生。
▲ペットボトルに水を入れた状態で凍らせて持ってくると、膨張してひびが入る事がある。
▲凍らせて持ってきた子が、溶けていなくて水が飲めず、速く溶かそうと何度も振ったりボトルを潰したりしている。ひびと騒音の原因。
▲口をつけて飲むので雑菌が入りやすい。
▲面倒になったおうちの方がお金だけ渡して登校途中に自販機などで買わせる。結果、名前を書いていない、お金を日常的に持つようになる、安い自販機があればおつりをため込むようになるなどいろいろな事柄に結びつく。
▲飲み終わった時、水筒なのかごみなのか判断が付かない。
ペットボトルは、もともと何を入れるかによって強度や形を考えて作られているそうです。ですから、炭酸飲料を入れているペットボトルは、お茶を入れているペットボトルに比べて、圧力には強いが熱には弱いそうです。そんな事を調べておうちの方に保健だよりなどでお知らせするのもいいかもしれません。
4.水筒をおく場所に困る。
先生方もいろいろ工夫されています。机の横にかけさせている方、箱を用意して教室の隅に置いておく方、体操服などを掛けるところに一緒にかけさせる方、様々です。教室はただでさえ狭いので悩みの種です。気をつけることは、子どもですから「水筒の置き場所がそのまま子どもの喫茶スペースになる」ということです。子どもが集まっても良いところ、水が少しくらいこぼれても困らないところに置かせるのがいいと思います。私は廊下のフックに掛けさせています。
5.「お茶飲んでいいですか」と子どもに聞かれるのがうるさい。
自分の判断で、体育の後や休み時間など「授業でない時」に飲んでほしいと思うのですが、低学年には判断が難しいようで…。いつ飲むか、の指導も必要になってきます。(^^ゞ
こんなところでしょうか。今後の参考になればと思って書きました。
===========================================
以前いただいたコメント
「うちの学校も」
ペットボトルやストロー付きの水筒は控えるように言っています。ただ、「禁止」とやると、うちも怒鳴り込んでくる保護者がいるんで、「できれば」くらいしか言えないのが実情です…。
「何でもかんでも学校に決めてもらおう、規則がなければ自分勝手にしよう、トラブルがあったら規則を決めてない学校が悪い」ってな風潮が出てきている感じです。親子共々、そういう失敗を経験として対処法を覚えていくものだと思うんですけどね。(^^ゞ
Posted by:みっぴ at 2004年09月04日(土) 01:26
「こちらでは」
水筒は常識。
学校によっては,冷水機があります。
もし,水筒禁止なんて言ったら,
きっと保護者が学校に乗り込んでくるでしょう。
実際,運動会の練習の時期(9月)は,まだ猛暑。
水筒があって なんぼのものです。
でも,自分が小さい頃はなかったですよ,水筒。
学校のまっずい水を平気で飲んでました。
浄水器が家庭に普及してきている昨今,
それは「不潔きわまりない」と思われる方が多いようです。
実は,私も学校の水道水,飲めません(^_^;)
Posted by:ぽえ at 2004年08月30日(月) 09:18
「えー( ̄Д ̄;;」
北海道じゃ,水筒持参なんて信じられない。
っちゅうか,そんなことありえないですよ。
確かに普通の水道より少し塩素濃度が高いらしいですけどね…。(-_-;ウーン
…こういうことを考えなくてもいい幸せ,感じないとなぁ…。
Posted by:なると。 at 2004年08月28日(土) 22:56
「同感です」
教員になった頃,水筒持参とは過保護な・・・
なんて思ったこともあったけれど,必要ですよね。
このみっぴさんのコメント,
全国の先生が読んで 参考になさるんじゃないかなぁ。
論理的だもの。
>学校の水道水に信頼がおけないこと
その通りだと思います。
また,その他 いろいろな意見を読んで頷くばかり。
みっぴさんの学校では,ペットボトルもOKなんですね。
私がいたことのある学校では,全部NGでした。
みっぴさんのおっしゃるような理由からです。
いやー,水筒ひとつでも奥が深いです。
Posted by:ぽえ at 2004年08月16日(月) 00:03
PR
私とブログについて
小学校の教諭をしていましたが、2012年に退職しました。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。
ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。
大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
定年じゃないですよっ!
ヾ(@°▽°@)ノ
今は、教育とは全く関わりのない生活を送っています。
ここに書かれている教員生活は過去のことですが、 今、先生として頑張っていらっしゃる方々の 何かしらのヒントになればと思って、 そのまま置いておくことにしました。
大変な毎日だと思いますが、まずは自分自身を大切に、 自分のできる範囲で頑張って下さいね!
応援しています。
カテゴリー
最新記事
(06/14)
(01/08)
(09/03)
(08/26)
(08/16)
広告
P R